2017.8.30
ニュース/トピックス
PCT-SWATH 質量分析によるセルライン及び組織の高度に多重化されたタンパク定量のために必要な最少量のサンプル
関連文献
Proteomics. 2015 Nov;15(21):3711-21. doi: 10.1002/pmic.201500161. Epub 2015 Sep 10.
Minimal sample requirement for highly multiplexed protein quantification in cell lines and tissues by PCT-SWATH mass spectrometry.
Shao S1,2,Guo T2,Koh CC2,Gillessen S3,Joerger M3,Jochum W4,Aebersold R2,5
(要約)
臨床及び生物学的プロテオーム解析研究において入手できるサンプル量はしばしば制限され、臨床および橋渡し研究において大きな制約となっている。 最近我々は 圧力サイクル技術(PCT) によるサンプル調製と、SWATH-MS を統合し、生検レベルの組織サンプルの再現性あるプロテオーム定量の実行を行った。 ここに、我々は更に培養細胞(HeLa,K562及びU251,500 000 から50 000 細胞)及び組織サンプル(マウス肝臓、心臓、脳、及びヒト膵臓、3 – 0.2mg)を含む種々のタイプのサンプルを用いて PCT-SWATH の最少必要量の評価を行った。
このデータによれば、ヒト細胞については少なくとも50000セル、そして含水マウス及びヒト組織については0.2 – 0.5mgのサンプル量が複数回のSWATH-MS 解析におけるこのシステムの最適負荷量として十分な量のぺプチドサンプルを得ることができた。
一般的に、この方法の再現性は組織サンプルの減少に従って増加した。
サイズの異なるサンプルから得られたぺプチドからのSWATH マップはその数、タイプ、及び確認されたペプチドの量について基本的に同一であった。結論として、我々は最適な PCT-SWATH 解析のための最少サンプル必要量を決定し、より小さなサンプルサイズがより高い定量性を示すことを見出した。