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マイクロ乳棒補助によるPCT 技術を用いた、定量的プロテオミックスのための再現性ある組織ホモジナイズ及びタンパク抽出

2)J Proteome Res. 2016 Jun 3;15(6):1821-9. doi: 10.1021/acs.jproteome.5b01136. Epub 2016 May  10.

Reproducible Tissue Homogenization and Protein Extraction for Quantitative Proteomics Using MicroPestle-Assisted Pressure-Cycling Technology.

Shao S1,2Guo T1Gross V3Lazarev A3Koh CC1Gillessen SJoerger MJochum WAebersold R1,4.

(要約)

定量分析のための、生体サンプルからの再現性あるしかも効率的なタンパク抽出はバイオマーカー及び橋渡し研究において極めて重要な工程である。 最近我々は生検サイズの組織サンプルからの何千というタンパクの高速定量分析のために、圧力サイクリング技術(PCT) 及びすべての理論的フラグメントイオンマススペクトルの連続ウインドウ表示(SWATH-MS) からなる方法について記述を行った。この方法のすぐれた点は我々がPCT-マイクロ乳棒をPCT-SWATH の一連の捜査に組み込んだことである。

PCT-マイクロ乳棒は優れた、小型且つ使い捨ての機械的組織ホモジナイザーであり、これはマイクロチューブサンプル容器に直接装着できる。我々はPCTマイクロ乳棒を用いた

組織溶解のための圧力サイクリングの条件を、PCT-マイクロキャップ法によるマウス肝臓、心臓、脳、及びヒト膵臓をテストサンプルとしてシステムの成績をベンチマークとして最適化した。 得られたデータはPCT-マイクロ乳棒により抽出されたタンパクは通常のPCT法に比較して試験したすべての組織に対して20-40 % 高いMS試験用サンプル量が得られ、

その再現性は同等であった。 続いて行われたSWATH-MS分析においては与えられたサンプルに対してより多くの生物学的に意味のあるタンパクが同定された。

結論として、我々はPCT-SWATH の工程において継ぎ目なく構成される新規な手段を開発した。これは生検レベルのサンプルの定量的プロテオーム解析に応用されるとき、タンパク抽出及びプロテオーム解析の両方において、サンプル処理量の増加及び優れた再現性をもたらすものである。