PBI社について
PBI社(Pressure BioSciences Inc.)はBoston Biomedica社を前身とし、2004年にマサチューセッツ州に設立されました。PBI社は常圧と高圧を安全に繰り返す技術、Pressure Cycling Technology(PCT)に関する13の米国特許と4つの外国許を有しております。PCTは核酸・タンパク質抽出をはじめ様々な分野への応用が可能です。
Barocycler
Pressure Cycling Technologyによる核酸・タンパク質を含む生体分子を抽出する機器
PCT-SWATH 技術とは?
スイスチューリッヒ大学の R. Aebersold らにより開発されたBarocycler とMass Spectrum (質量分析器)を結合し、タンパクを含む組織生検サンプルを高圧化に酵素分解を行い、生成したペプチドを質量分析器で分析、定量デジタルプロテオームマップに変換する技術です。
PCT-SWAYH FLOW CHART(Nature MedicineVolume: 21,Pages:407–413Year published:,(2015)DOI: doi:10.1038/nm.3807)
- (a)細胞溶解及びタンパク抽出
- 1 バッチ6 個の生検スケールの組織をマイクロチューブに設置、Barocyclerにより60分溶解。
- (b)タンパク消化
- 抽出されたタンパクは還元、アルキル化され、次に尿素の濃度を希釈してから、Barocylcer 中で45分間Lys-C消化する。マイクロチューブをBarocyclerから取り出し、尿素濃度をさらに希釈して90分Barocycler中でトリプシン消化する。得られたペプチドはC18 カートリッジを用いて真空中で脱塩。この工程は約6時間で完結する。
- (c)ペプチドサンプルは次に SWATH-MS で解析する。これには約3時間を要する。
- 各SWATH サイクル はすべてのペプチドイオンのMS1のスキャン及び25-AMU-wideWindow におけるペプチドイオンからのペプチドフラグメントイオンの32の逐次的MS2スキャンからなる。このSWATH windowのスキームは Online Methodに記載されている。
- (d)データは OpenSWATH 及びSWATH assay library を用いて解析する。
- それぞれのフラグメントイオンの署名はSWATH アッセイライブラリの対応する署名に対する類似性によりスコアが決定される。また誤認の割合を計算するためにDecoy assayも用いられる。異なるサンプルを通じたペプチド確認の満足度を測るために Feature alignment が用いられる。